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全国で2カ所だけ。幻の道路標識を求めて滋賀県・琵琶湖へ向かった

【毎月20日更新】世にも奇妙な道路標識 第3回:幻の「自転車並進可」を見に行く

◆国道を挟んだ反対側にも

 標識が設置された「やなむねサイクリングロード」は、国道477号と交差して走る自転車及び歩行者専用道路で、国道を挟んだ反対側にも「自転車並進可」標識が設置されている。この他にも、サイクリングロード上の数ヶ所にこの標識が立てられているようだ。

写真を拡大 国道反対側の「自転車並進可」標識。

 一緒に立てられている標識には、「バイコロジー自転車道整備事業」の文字がある。バイコロジーとは聞き慣れない言葉だが、ウィキペディアによれば「バイク」(自転車)と「エコロジー」の合成語として、1971年に提唱された概念だという。無公害の自転車交通を推進することで、環境問題の解決を図ろうという考え方だ。この思想に沿って、多数の自転車が行き交える道を作るべく、この標識が設置されたのだろう。

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佐藤 健太郎

さとう けんたろう

1970年兵庫県生まれ。東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。大手医薬品メーカーの研究職を経て、サイエンスライターとして独立。文系の読者にもわかりやすい解説で定評があり、東京大学大学院理学系研究科の広報担当特任助教として東大の研究実績を対外発信する業務も担当した。『医薬品クライシス』(新潮新書)で2010年科学ジャーナリスト賞、2011年化学コミュニケーション賞を受賞。著書はほかに、『「ゼロリスク社会」の罠』『化学で「透明人間」になれますか?』(ともに光文社新書)、『炭素文明論』(新潮新書)、『ふしぎな国道』『世界史を変えた薬』(ともに講談社現代新書)などがある。


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